会社に埋もれた技術の掘り起こし方

こんにちは。

先日、所属している交流会にて、ミニセミナーをさせていただく機会をいただきました。そのような機会をいただけたこと、本当に感謝しております。

 

その場で、「会社に埋もれた技術の掘り起こし方を知りたい」とのご質問を賜りました。

非常に重要であり、しかも技術系企業様、製造業様にとって有益な質問であると感じましたので、このブログでもご紹介させていただこうと思います。

 

Q:「会社に埋もれた技術の掘り起こし方を知りたいです。」

A:

 このご質問ありがとうございます。弁理士冥利につきます。

 

 大企業の場合は、自前で知的財産部を持ち、技術を掘り起こすノウハウ(発明を発掘するノウハウ)を持ち合わせています。それに対し、中小企業の場合、自前で知的財産部を持つだけのコストをかけるのは厳しいですし、まして技術を掘り起こすだけのヒト・モノ・カネ・情報の全てで課題があるのが実情です。

 

 本来、弁理士、特に所員数が5名以下である小規模な地域密着型特許事務所の弁理士は、自前で専門の部署を持つことのできない中小企業様のために、事業の運営に支障が生じないご予算の範囲内で、大企業の知的財産部レベルの技術発掘力に少しでも近づけるお手伝いをすることを得意技としております。

 

 また、弁理士による第三者の視点で技術発掘することで、

「うちのこんな技術、当たり前すぎて絶対に特許になるなんて思ってなかった。こんなのでも特許になるなんて w(゚0゚*)w

といったお声を頂戴することは、しばしばです。

 

 加えて、最近では、金融庁からの指示もあってか、金融機関は、決算書の内容や保証・担保だけでなく、事業内容や成長可能性等も評価する事業性評価融資に力を入れ始めております。

 そのことから、

  「特許を複数申請することで、経営革新計画をすんなり取ることができた。」

  「経営革新計画を取れたことで、金融機関からの信用が高まった。これまで、融資のお願いをしても、渋られていたんだけど、金融機関から融資のお願いをされるようになった。また、融資枠のアップ、信用保証協会を通じないプロパー融資利下げにも成功した。」

といったような成功体験も、ちらほらと耳にし始めております。

 

 技術の掘り起こし方を知り、それを自前で実践するのは、専門の人材の採用・教育・外部研修会への参加などといった多大な経営資源が必要になりますし、何よりも、目まぐるしく技術が発展する中、時間がかかりすぎます。そういう意味では、あえて自前での技術の掘り起こしを行わず、弁理士のコンサルティングサービスを利用して費用の節減・時間短縮を一挙に実現することも一手です。

 

 「コンサルティングサービス」というと、「顧問料が高いんじゃないの?」ということが気になると思います。その場合、弁理士に、そのまま「技術の掘り起こしを手伝ってほしいんだけど、あまりお金は出せないよ!」ってぶつけちゃってください。クライアント様の事業発展・成功を共に分かち合いたいと強く願っている弁理士であれば、必ずや、「限りある経営資源を、技術の掘り起こしだけに費やせないのは当然です。貴社の事業にとって無理のないご予算を設定し、その範囲で技術の掘り起こし、特許申請を行いましょう。」と応えてくれるハズです。

 

 本日は、「会社に埋もれた技術を掘り起こし、自社の発展に繋げたい!」とお考えになられましたら、自社で専門の人材を育てるという策だけでなく、弁理士を発明発掘の参謀にするという策もあるんだ、ということを頭の片隅にでも留めていただけると、何よりです。

 

 最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。